ぼくと魔女式アポカリプス

C3-シーキューブ- シリーズが好評刊行中なのに、前シリーズに手を出してみたよ。
これが噂の暗黒ラノベのひとつだった。黒いよ、黒いよ。指が飛び腕が飛び肉が飛び首が飛ぶ。
死んで死んで生き返ってまた死んで生き延びようと世界を壊す。打ち切りになったのが惜しい作品でした。

古い作品なんでネタばれ気にせず以下格納

1巻

ぼくと魔女式アポカリプス (電撃文庫)

ぼくと魔女式アポカリプス (電撃文庫)


展開が一転二転とめまぐるしく変化して飽きはこない。親友が、妹が、幼馴染が、とどれだけ主人公絶望させにかかるのかと。主人公の決意がどんどん崩れていくのはすばらしかった。
まさか親友のあいつが→必要ならば親友だって殺してみせる→あれ、こいつ黒幕じゃない→あの中心にいるのは妹!→嘘だ嘘だ嘘だ→妹殺される。が偽者→実は幼馴染でした。
ただ、幼馴染:巳沙希の出番が冥子と切華に奪われてた感じでもったいないなぁと思ってしまった。見せ場はあるんだけど設定と冥子との共闘を描写するほうが主に記述されてるから、巳沙希と澪の関係が繋がっているんだってのが薄かった。残念。巳沙希大好きなのに。出番少なかったのにインパクトあって大好きなのに。最後に死んじゃうとか。黒幕だったとか。黒幕として落とすのは面白かったけど、落とす前の持ち上げが足りないのよー。展開の持ち上げはいいけど、キャラの関係性の持ち上げがたりてないからあと一歩が…

2巻

ぼくと魔女式アポカリプス〈2〉Cradle Elves Type (電撃文庫)

ぼくと魔女式アポカリプス〈2〉Cradle Elves Type (電撃文庫)


人はどこまで狂えるのか、どこまで正気なのか、どこまで自分の信念を貫けるのか、どこまで何かにすがるのか。正気なようで狂気で、孤独なようで繋がっていて、敵で味方で敵で、正義で劣悪で。そして死んで死んで死んで。
1巻で死に別れた巳沙希を忘れようとして逆に意識しすぎていたところで、姿行動が似ているといえなくもない『ドゥオーフ』寝々の登場による気づかない精神の齟齬。その状態で『エルフ』のレンテンシアの選択肢の提示の話を絡ませてとは……
しかし寝々の力が圧倒的すぎないかと。それぞれが奪い合うという話で1vs3でいい勝負というか劣勢はバランス悪いなと。主人公の力がものすごい微妙なせいか。戦闘能力の方向性がひとつしか提示されてないのが弱いなあ。冥子は今回は縮小して、レンテンシアも反動が大きくて動けなかったんだけども、主役がなー。活躍を!主役の活躍を所望する!そして冥子の生存時間をもう少し…死んで生き返って笑いかけたらまた死んだとか残酷ですよさすがに

3巻

ぼくと魔女式アポカリプス〈3〉 (電撃文庫)

ぼくと魔女式アポカリプス〈3〉 (電撃文庫)


人外になった不死同士の世界の戦いに普通の象徴の人間が混ざってきた。でもこの人間の心が一途に狂ってる。さすが。この双子姉妹の存在感圧倒的すぎる。カラーイラストの2人が百合にしか見えない。もちろん中読んだ瞬間にそんな甘い感情を捨てましたけどね。この双子のおかげでどうにもカオスになってくれました。自らの半身とも呼べる双子姉妹の片割れが死んでしまったときのあっけなさで人間と不死の差を見せ付けておき、その後のこいつらの出現がインパクトありすぎた。ぶっちゃけ本筋の不死vs不死はまぁそんなもんかと感じてしまったくらいに。

しかし、なぜここでこのシリーズ終焉になってしまったんだろう。