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あまがみエメンタール

あまがみエメンタール (一迅社文庫 み 3-1)

あまがみエメンタール (一迅社文庫 み 3-1)

百合作品作家としてある筋で有名な瑞智士記さんの作品。
カラーイラスト部分で最初にノックアウト。

ここだけの話、莉子ちゃんは「あたし中毒」だ。
だけど――
あたしもまた、「莉子ちゃん中毒」なのだ。

 はいストライク!アウト!!この短い文だけで2人が共にかけがえの無い存在であることが示されているすばらしい文です。
 作品を読み進めていくと一般的な百合作品とは2人の関係性が異なっているのが印象的。相互の信頼関係はあるんだけど、莉子から心音が「母親の代わりの存在」という意味を含んでいて潤沢な関係ではないことが大きく溝として感じられる。肉体的接触はいっぱいあるんだけど、その溝があることで甘々な関係でありながら醒めた部分が共存していたかなと思う。
 百合には友情進行型パターン、男性的な存在を置き換えたパターン、憧れが恋愛に発展するパターンなんかがあると思ってるけど、これは心音の母性的な感情が行き過ぎた親子関係発展型百合だったと感じている。恋愛という要素がちょっと薄い感じがある。心音の胸ってのに大きく注目してる部分がそう感じた一因だろう。
 百合作品としては人によってはNOって言う人もいるんじゃないかなと思う。